登山では、季節・山の標高・気象条件などによって、目まぐるしく気温が変化していきます。常に快適な状態で歩くために、温度調節のしやすいよう、「薄手」のものを「重ね着(レイヤード)」するという考え方が基本です。

山歩きの服装の特徴として
 (1)汗や雨などによる「濡れ」を防ぐ
 (2)風や標高などによる「寒さ」を防ぐ
 (3)伸縮性があって動きやすい
 (4)軽量でコンパクトであること
 (5)耐久性がある

などの機能性が重視されています。
素材は以前はウールなどの「毛」でしたが、現在は速乾性や保温性がある化学繊維が主流です。

また、クッション性の良い登山専用の「靴下」、強い日差しや寒さを防ぐ「帽子」、保温や岩場や木から手を保護する手袋などの小物類も大事な装備です。

春と夏は気温の点で似た季節です。夏山のような気候から冬山に近い気候まで、一日の気温の変化が激しく、服装選びも一番難しい季節です。特に朝晩は気温が一気に下がり、冷え込みます。予想される一番厳しい条件に合わせて、防寒着もしっかり準備をしましょう。

湿度が高く暑い夏は、暑さ対策がポイントになります。汗をかく事が多いので肌にべとつかない速乾性の素材を選びましょう。また日焼け対策として、帽子をはじめ、夏でも長袖・長ズボンの着用をおすすめします。ショートパンツは怪我をしやすいので避けた方が良いでしょう。

低山であってもかなり気温が下がります。また天候が崩れれば雪や氷雨になりかねません。寒いので保温性の高い服装が必要ですが、厚いダウンジャケットのように温度調節が難しいものは、山小屋などでは便利ですが、行動中は適しません。また、帽子や手袋などの小物類も忘れずに。


肌に直接触れる下着類は一番重要です。汗で濡れてしまうと体を冷やしてしまうので、速乾性のあるものをおすすめいたします。また寒い時期は特に下着に気を使って下さい。保温性も兼ね備えたスーパーファインメリノウール素材がおすすめです。山歩きでは綿のように乾きにくいものは適しません。


かつては「山シャツ」と呼ばれるウール系のカッターシャツが主流でしたが、現在はフリース素材のものが主流となっています。フリースもマイクロフリースと呼ばれる薄手のものが利用価値が大きいでしょう。山小屋などについてからは、薄手のダウンジャケットが保温性が高く快適です。

休憩の時に体を冷やさない為に直ぐに羽織るコンパクトダウンジャケットやフリースの事です、急な悪天候のときにきも役に立ちますのでどの時期の山でも必需品です。
ウエアが濡れてしまうと山では着たまま乾かすしかありません、暖かな天候であることはめったにありません。アンダーウエアのシャツがあれば、途中の木陰や小屋などで素早く着替える事ができます。

雨具は防風性を兼ね備えていますので兼用出来ます。雨が降っていなくても雨具は必ず携帯しましょう。なお、荷物の軽量化の為にもウィンドブレーカー等は必要ないでしょう。


伸縮性と速乾性がある素材の登山用パンツが快適です。立体裁断されており足が動かしやすいようになっています。ゆったりとしたデザインやサイズのものを選びましょう。また登山用のものはある程度の撥水性があるので、小雨程度なら雨具要らずです。
冬は裏地付の保温性があるものが出ています。


以前は靴下を重ねてはく習慣もありましたが、靴下と登山靴の性能があがった現在は中厚の靴下1枚でいいでしょう。登山用は磨耗が激しいかかとやつま先が補強されていたり、速乾性のある素材が使用されています。備長炭を練りこんで抗菌・消臭効果があり、長い山行も快適に過ごせるものもあります。


夏は日射病予防や日焼け防止の為に「つば」のある帽子かぶりましょう。頭をぶつけた時に怪我の程度も違います。また強風で飛ばされないように襟に留めるホルダーもあります。冬は防寒用に耳が隠れるウールやフリースの帽子がベストです。

手袋は夏でも必要です。岩場通過で手を補助として使ったり、急な下りで立ち木につかまったりする時、不用意に手を傷つけないために役立ちます。保温用ではないので薄手のものでも良いでしょう。ただ軍手は乾きにくいのでおすすめしません。
また、雨用のアウターグローブとしてゴアテックス製のレイングローブもあります。
春・秋や冬は保温性があるウールやフリースのものが良いでしょう。

日差しが強い夏山や雪山では必要です。特に雪面に陽光が乱反射して、晴れの日はもちろん曇りの時でもかなりの紫外線が目に降り注ぎます。サングラスをしていないと、目の網膜を痛め視力が弱まり、「雪盲」と呼ばれる状態になることがあります。これを防ぐために、雪山では紫外線から目を守るサングラスは必携です。UVカットの山用又はスキー用のサングラスを選びましょう。