『佐田岬ドラマ』2024
四国最西端、佐田岬半島と豊予海峡。
約14㎞先には佐賀関が見える。速吸瀬戸(はやすいのせと)とも呼ばれる豊予海峡でご来光を迎える四国の夜明だ。いにしえの時代のこと、『古事記』や『日本書紀』においては神武天皇が東征の途上で速吸門を通ったときのことに関する記述も残されているとされ、当時から重要な海域であったことを思わせる。海上から佐田岬燈台を絡めた朝陽の撮影は今回が初めてのことで、写真の燈台右側の奥に見える山々は西予市宇和町。見た目静かそうに見える海面だが波は荒く船はシーソーのように揺れるため撮影は至難を極めた。
絶景スポット
佐田岬燈台を佐賀関側の海峡から観た景色。かつて戦略上重要な要塞の役目も果たしていたこともあり砲台の跡が見えている。陸路で訪ねることもできるのでオススメのトレッキングコースでもある。この海上からは夕陽も名月も撮影できるという素晴らしいスポットだ。
黄金碆といわれる浅瀬は海士の舞台
若き青年海士が水揚げする海の幸は地域の宝
豊予海峡
日本最大の断層である中央構造線が走るこの海峡の最大水深は約195m。好漁場としても知られており、潮流が速いことから獲れる魚は身が引き締まり脂がのっていて市場での評価は高い。このご来光を撮影した海域は、佐田岬燈台南側約700mほどのところで「黄金碆(おうごんばえ)」といわれる浅瀬で普段でも波は荒い。地元三崎漁協に所属する「若き青年海士」の活躍の舞台にもなっていて、素潜り漁で水揚げされる「赤ウニ」や「伊勢エビ」などは大変な人気で地域経済を支えている。
人気メニューの「しらす丼」はフェリー乗り場すぐ隣の“はなはな”で🍴
伊勢エビは食べたくもなるが実際に写メを撮ったり触らせていただくだけでも土産になる。
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佐田岬燈台へのルート
国道197号を国道九四フェリーの発着港でもある三崎港へ。途中には「佐田岬半島ミュージアム」や「権現山」、季節によってはアサギマダラが立ち寄る「むかいパーク」などがある。三崎港には人気スポットの「はなはな」があり、ここでいただく「しらす丼」は超人気メニューでもある。
はなはなの観光案内所で詳細情報を仕入れた後、佐田岬灯台の駐車場までは細い曲がりくねった道を14kmクルマで30分、そこから徒歩で約2.0kmほどの山道を歩くと灯台へ辿り着く。大洲市からだと距離にして約60km少々。少し暖かくなってきたらお出かけいただきたい絶景を楽しみながらのオススメドライブコースだ。
2023年12月31日(日曜日)