春の絶景紙芝居『肱川河口編』

四季のある街
河が流れる街の風景、
汽車が走る城下町の風景、
そして花が咲くふるさとの景色、
四季折々の豊かな自然の色合いは、
澄んだ空気ときれいな水を生かしたお天童様の成せる業。
晩秋、暮れから早春、
河口が吸い込む夜の冷気は、
明け方に氷点下のあらしとなって伊予灘へ、
それが河口に春の絶景紙芝居を呼び込む大切な役目を果たす。


日本最古と言われる開閉橋の長浜大橋は、地元では親しみを込めて「赤橋」と言われている。
藩政時代には「藩船」を以て参勤交代へと出発する大洲藩(支藩新谷藩)の港町として栄え、「伊予の小丸太」として幕府の資料にも記載されるくらいの港であったと言われている。
一方で肱川河口は扇状に広がることはなく両岸の山々に囲まれている。中央構造線上を北西に伊予灘へと流れ出ているこの河が、河口の港町に素晴らしい春の絶景紙芝居を見せてくれることは意外と知られていない。


今年の春は、昨年暮れの異常高温がもたらす早春の花々の開花遅れが著しい。南楽園の梅、砥部町七折の梅、如法寺の枝垂れ梅と五色散椿・・・挙げればキリがない。が、この2月末から3月上旬にかけて一気に気温上昇の気配。花々の開花も一気に進むことを願いたい。
今回の3月号では道後を出発して国道56号を伊予市から海廻りの国道378号へ。下灘で菜の花を愛でた後、絶景伊予灘を右手に観て肱川河口の長浜町へ。長浜大橋を目指して到着したら橋のすぐ手前に「冨屋金兵衛邸」があるのでその隣の観光駐車場へクルマを入れる。
「赤橋」までは徒歩でわずかの距離。お天気にもよるが写真のような絶景が目の前に現れる。沖浦地区の山の中腹には「臨済宗 萬松山瑞龍寺」があり、ここには国の重要文化財にも指定されている「木造十一面観音立像」がご本尊として安置されている。時期はずれるが毎年4月17日にはご開帳が行われ多くの方々で賑わう桜の名所でもある。お寺への上がり口に駐車場があるのでここへ車を止めて歩いて登るか、日によってはお寺までクルマで上がることもできる。


瑞龍寺を後にして山を降る前に河口の風景を一望。こうして見てもこのエリアには意外に桜が多いことが分かる。クルマは国道378号をさらに保内町へ向かい、途中の出海で通称「盛々桜」をご覧いただきたい。ここにはちょっとしたベンチなどが設置してあるので、用意した弁当や買い込んだ「まことや」のパンなどをお召し上がりいただくと春のサイコー至福のひとときと相成ること間違いない。
4月1日号では、この国道378号を保内町へ抜け国道197号のメロディーラインの春の絶景パッチワークをご紹介するのでどうぞお楽しみに。
Mr. k
※お楽しみ情報
人気の長浜高校水族館見学について
(愛媛県立長浜高等学校 / 大洲市長浜甲480−1)
一般公開日は、毎月第3土曜日の11時から15時です。入場は無料ですが、事前予約が必要です。予約は公開日の1週間前の第2土曜日の午前8時から開始されます。
※この地域のお問い合わせ先
大洲市役所長浜支所
〒799-3401 大洲市長浜甲480番地の3
TEL.0893-52-1111(代表)
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2025年3月1日(土曜日)