晩秋の絶景東平

早や11月だ。
年初から色んな出来事に振り回された今年。
特に異常としかいいようのないこの夏場の暑さには参った。その延長線でおそらく秋はないものと思っていた。かすかな望みは抱きつつも。が、しかし。なんだこの冷え込みは?こんなはずではなかったと思いつつも、こりゃ今年の秋は旅をするにはもってこい。観るも写すも楽しくなりそうだ。
そんなわけで今回はあの東平を巡る旅へ。
いつもながらスタートは道後温泉カラクリ時計とする。改めておさらいするまでもないが道後温泉2泊三日の旅で、中日一日を使ってのオススメ日帰りコース。出発前に調べて把握しておいた方が良いことをまずここでご紹介しておく。
11月の潮目
前半の大潮 3日から6日頃 / 満月は5日
後半の大潮 18日から21日頃 / 新月は20日
※日の出日の入りや気象情報などはしっかり把握しておくこと。
これらの情報は意外と役に立つ。
本業が写真家である私の場合は、撮影に赴くそれぞれの地域ごとにこうした情報はしっかり掴んでいる。「紅葉するピーク=美しい景色」を考えると、11月前半なら5日から10日の間くらい、後半なら20日から月末くらいまでの間に出かけるのがオススメ。なぜならこの大潮の時には冷え込むことが多い。寒暖の差により大洲盆地でも雲海が張る確率が増し、それに比例して肱川あらしの出現確率も高くなる。つまり紅葉もさらに深みが増し美しい景色に出会える確率が高くなるからだ。あくまでも私の経験上から会得している情報なので念のため。
さて、では旅に出るとしよう。
レンタカーは、事前準備の段階で手配していただいているものとして進めて行く。
■出発予定時刻は午前8時30分。
カラクリ時計から松山環状線~国道33号を走り、松山IC から 井門町 の 松山自動車道 に入る。そのまま高松方面に向かって高速道路を走り、いよ小松JCTで松山自動車道 を出る。ここまで来たら最初の目的地である西山興隆寺までは概ね15分程度。県道147号と県道151号を走ればほどなく到着する。
(到着予想時刻=9時30分頃)
■西山興隆寺
ウィキペディア情報によれば、西山興隆寺は、愛媛県西条市丹原町古田にある真言宗醍醐派の別格本山。仏法山、仏眼院と号す。本尊は千手千眼観世音菩薩。四国別格二十霊場第十番札所、四国三十六不動尊第二十二番札所、四国七福神、伊予道十観音霊場第二番札所。紅葉の名所で背後の山である「西山」を付して「西山興隆寺」と呼ばれている。
さすがの紅葉の名所で、11月にもなれば早朝から多くの写真愛好家さんたちが訪れ、ファインダー越しに絶景を堪能してカメラに収める様子に出会う。かくいう私もその1人かもしれないが、とにかく美しい。紅葉は「逆光」の立ち位置で眺めるとさらに美しい。今時のスマホならば十分である。ただ、記憶を辿れば山門付近の高い樹木の上の方では、モンキーくんと思しき鳴き声で騒がしかったので要チェック。
駐車場からは少し距離があるが、美しい紅葉を観ながらブラブラ散策するのは、喧噪の世界を忘れるには十分で心の洗濯にはもってこいである。 約1時間程度この西山興隆寺で楽しんだ後、10時30分頃に出発していよいよ本来の目的地である「別子銅山東平地域」へと向かうことにする。来た道を引き返し国道11号を新居浜方面へ向かって進む。
■旧別子銅山東平地域
国道11号の「長田交差点」まできたらここを右折、その後左折、右折を繰り返した後に県道47号新居浜別子銅山線へ入り目的地へ向かう。途中に「道の駅マイントピア別子」があるのでここでトイレ休憩。時間帯にもよるが早めの昼食を済ませておくと良い。


さて、再出発。この時点で11時20分頃。約8~9kmほど走ったら写真の県道47号左折ポイント付近で東平地域へ向かって左折。ここから狭い山道を登って行くがほどなく目的地到着。概ね正午を過ぎた頃の到着になると思われる。


東平(とうなる)は標高約750mの山中に位置し、赤石山系の自然を借景とした自然環境に恵まれたところだ。大正5年(1916)から昭和5年(1930)まで別子銅山の採鉱本部が置かれるなど、東平地域には銅山関連施設や生活関連施設が整備され、最盛期には約5 , 000人もの銅山関係者とその家族が住んでいたとされる。正に銅採掘による繁栄の軌跡がここに眠っており、その史料等を拝見すると生きるための過酷さをも目の当たりにし、往時に思いを馳せるのだ。
写真は、雨上がりだったこともあり山霧が這うことで絶妙な絶景アシストをしてくれている場面だ。こうした素晴らしい自然の美しさの中で、時代を象徴する反映と生活があったことを皆さんの目に焼き付けていただければ幸いだ。到着後約2時間程度かけてゆっくり散策。遅くとも15時に出発すれば17時頃には道後温泉へと戻ってくる。
他、山中に眠る銅山関連施設や遺構を訪ねることも含めてツアーなども企画されているので「マイントピア別子」のホームページをご覧いただきたい。
なお、県道47号新居浜別子銅山線までいったん降りて、ここからさらにクルマを走らせると30分ほどで銅山川の「別子ダム」に辿り着く。こちらはお時間があれば紅葉の絶景をお楽しみいただける。
では、11月も楽しい旅を♬
Mr.K
#愛媛ツウのオススメスポット
#愛媛新聞旅行
2025年11月1日(土曜日)







