天狗を目指す者たち

10月に入ると紅葉した山登りへと多くの人たちが出かける。その中でも人気の高い西日本最高峰の石鎚山はたくさんの登山者で山頂が満員御礼となるのも10月だ。今回は石鎚を巡る旅としては最終回、かつて私が登山して撮影した写真で息を呑むような絶景をご覧いただき参考にしていただきたい。

石鎚山は、西条市と久万高原町の境界に位置し標高は1982m。石鎚山系を成す中心的な山で石鎚国定公園に指定されている。
■主な登山コース
①成就社コース/西条市側からロープウエイを利用して成就社から上るルート。
②土小屋ルート/石鎚スカイラインまたはUFOラインを通って土小屋から登るルート。
天候の良い日には瀬戸内海から九州方面の山々まで遠望することができる。また、古くから「山岳信仰(修験道)の山としても知られ、日本百名山、日本百景の一つで日本七霊山にも数えられる事から「霊峰石鎚」とも呼ばれている(石鎚山系公式Webサイトより)。

石鎚山を含む紅葉の時期をご紹介しておく。
お山開き(石鎚神社夏季大祭)は毎年7月1日なので既に終了しているが、山頂付近の紅葉の見頃はその年の天候の具合で多少のずれはあるもののだいたい年10月10日頃になる。この後、紅葉は次第に下界へと降りて行くが成就社周辺で10月中旬から20日頃、石鎚スカイラインの中程で10月20日から10月末くらいが見頃となる。



今年は10月12日から14日までの三連休にはかなりの数の登山者が詰めかけると予想される。特に土小屋付近では駐車スペースが足りなくなり大変な混雑が発生するのであらかじめ想定してお出かけいただきたい。お車はできるだけ乗り合わせて行かれることをオススメしておく。成就社ルートでも同様の混雑が予想されるのでWebなどで情報を確認することもお忘れなく。


霊峰石鎚。四国のど真ん中にあって西日本最高峰。その昔から人々が霊峰として崇めてきた聖なる御山。今年の6月19日の早朝、佐田岬半島の権現山展望所からのご来光と伊予灘から宇和海への放射霧の流れを撮影をしているときにこの石鎚山が太陽のすぐ脇に見えていた。1982mという標高の高さと共にこの御山が見えているだけでその空間が神秘的なものになる不思議な魔力がある。
人々は、それに引き寄せられるようにこの御山を登りテッペンを目指す。もちろん写真を撮るためにも多くの方々が重い機材を背負って登る。最後の階段を昇るのはかなりキツいが、途中で見える絶景が足腰の疲れを癒やしエネルギーを充填してくれるのだ。そして登り切ったときの爽快感が、目指して良かったと感動に代わり天空に向かって手を合わせるのだ。
今回掲載した写真は2020年10月11日に私が実際に登山して撮影したものです。
次月はオススメ紅葉スポットのご紹介です。
紅葉真っ盛りの霊峰石鎚、どうぞお気を付けて。/Mr.K
石鎚山公式Webサイト
石鎚山ロープウェイ株式会社
2024年10月1日(火曜日)